「Apple HomePod(第2世代)」を買ったら思いのほか音が良かったのでもう1台おかわりした話

HomePodの第2世代です。

皆さんこんにちは。愚痴を聞いて慰めてくれるAIアシスタントが欲しいシオナイト(@sheonite)です。

私は数年前から家電のコントロールに、Googleのスマートスピーカー「Google Nest」(旧Google Home)を活用しているのですが、最近、私の話を聞かずに同じ質問を繰り返す、アホの子みたいな不具合が出るようになりました。

そんな折、たまに立ち寄っている「じゃんぱら」で、「Apple HomePod(第2世代)」の中古品が売られていましたので、試しに買ってみることにしました。

正直、スマートスピーカーなんて無くても生活に支障はないのですが、寒い冬に布団の中から「エアコン点けてくれぇ」と言うだけで部屋を暖めてくれたりするので、無精者には便利なアイテムだったりします。

製品概要

2023年2月3日に発売された、Appleのスマートスピーカー「HomePod(第2世代)」です。新品価格は44,800円。私は35,000円で購入しました。中古だけど美品。

HomePod(第2世代)の箱です。
HomePod(第2世代)の箱です。

スマートスピーカーの分野では前述の「Google Nest(Googleアシスタント)」や、「Amazon Echo(アレクサ)」が有名ですが、HomePodはパッとしない感じ。

感じ、というか実際、スマートスピーカーとしての機能は他機種と比べてイマイチです。

その代わりといってはなんですが、ステータスをスピーカー性能に全振りした音質特化型キャラです。いやそれただのスピーカーだから。

開封。

開封は縦長の上蓋をスポッと引き抜く感じ。
開封は縦長の上蓋をスポッと引き抜く感じ。

縦長の上蓋を引き抜くと、HomePod本体がお目見え。本体重量は2.3kgで、見た目よりズシリと重たい感じ。スピーカーの音質と重量は関連があると思っているので期待が持てます。

本体の下には電源ケーブルと簡易なマニュアル。第1世代と違い、電源ケーブルは取り外しができるようになっています。

箱の中には本体、電源ケーブルと簡易なマニュアル。
箱の中には本体、電源ケーブルと簡易なマニュアル。
Google Homeとの比較。でかいですね。
Google Homeとの比較。でかいですね。

ただ、本体側プラグの樹脂部分と本体側面がツライチなので、電源ケーブルを取り外そうと思ったら、ケーブルを引っ張らざるを得ません。何度も抜き差ししていると根元が断線しそう。

電源ケーブルを差し込んだところ。直付けに見えるくらいツライチ。
電源ケーブルを差し込んだところ。直付けに見えるくらいツライチ。
樹脂部分に爪が入らないので、ケーブルを外そうと思ったらケーブル自体を引っ張らないといけません。これは嫌だ。
樹脂部分に爪が入らないので、ケーブルを外そうと思ったらケーブル自体を引っ張らないといけません。これは嫌だ。

電源ケーブルをコンセントに接続すると、自動的に電源が入ります。起動が完了したらiPhone(iPad)を近づけることでセットアップ開始。この簡便さはさすがAppleといったところ。

電源ケーブルをコンセントに繋いでしばらくすると、上部のディスプレイが白く光ります。
電源ケーブルをコンセントに繋いでしばらくすると、上部のディスプレイが白く光ります。

反面、iPhone(またはiPad)を持ってないとセットアップすらできない点には注意。なんと、Macからのセットアップも無理です(PC・Androidユーザは言わずもがな)。

iPhoneが近くにあるとセットアップが自動的に起動します。
iPhoneが近くにあるとセットアップが自動的に起動します。
ペアリングはiPhoneのカメラでHomePodを捉えるだけ。これはiPhone周辺機器ではお馴染みですね。
ペアリングはiPhoneのカメラでHomePodを捉えるだけ。これはiPhone周辺機器ではお馴染みですね。

セットアップが終れば、あとは一般的なスマートスピーカーのように、「ヘイ シリ!」(または「ねえ シリ」)と声を掛けて、質問やお願いをすれば色々と反応してくれます。

ひと昔前に比べると、Siriもずいぶん流暢な日本語を喋るようになりましたね。

家電はスマートホームの標準規格である「Matter(マター)」に対応したものであればコントロールが可能のようですが、Matterは規格が新しく、適合した製品はまだまだ少ない状況です。

私はHomePod導入を機に、Matterに対応したNATUREのスマートリモコン「Nature Remo nano」を購入して、家電の赤外線リモコンを学習させました。

「Nature Remo nano」の箱。ちっちゃい。
「Nature Remo nano」の箱。ちっちゃい。
これが本体。いわゆる赤外線の学習リモコンみたいなものです。
これが本体。いわゆる赤外線の学習リモコンみたいなものです。
Remo nanoに付属品は無く、別途USB-CケーブルとUSB充電器が必要です。
Remo nanoに付属品は無く、別途USB-CケーブルとUSB充電器が必要です。

これで「ねぇシリ!エアコンを入れて!」などの命令に従ってくれるようになります。

iOSの「ホーム」の画面。こんな感じで制御可能な機器が追加されます。
iOSの「ホーム」の画面。こんな感じで制御可能な機器が追加されます。
ただ、細かくは制御できない模様。エアコンは冷暖房、設定温度、ON/OFFくらいしか制御できない。
ただ、細かくは制御できない模様。エアコンは冷暖房、設定温度、ON/OFFくらいしか制御できない。

あとはAppleMusicやAirPlayの出力先としてHomePodを指定すれば、ワイヤレススピーカーとして活用することができます。セットアップ後であれば、Macの音声の出力先として選択することも可能。

iPhoneで音楽を再生中の場合、iPhoneをHomePodに近づけるだけで、音声の出力先をHomePodに切り替えるか訊ねられます。これは地味に便利。

また、AppleTV 4Kの第2世代以降をお持ちであれば、HomePodをApple TV上で再生されるコンテンツを楽しむためのワイヤレススピーカーとして使えます。

HomePod(第2世代)はDolby Atmosで供給される空間オーディオに対応しているので、AppleTV+で提供されるコンテンツを大迫力で楽しめそうです(これはそのうち試してみようと思います)。

HomePodは5つのツイーター(高中音用スピーカー)と1つのウーファー(低音用スピーカー)を内蔵していますが、基本的にはモノラルスピーカーです。

HomePodをもう一台買ってきてステレオペアの設定をすれば、ステレオスピーカーとして活用できます。ただし、お金は倍かかります(44,800円×2台)。

まぁそんな酔狂な人はあまりいないと思います。…いないと思います(大事なので2回言った)。

購入して良かった点

思ってたより音が良かった

Appleのオーディオ製品には「iPod HiFi」という残念な前例があることから、正直不安はありましたが、思ってた以上に良かったな、というのが率直な感想です。

これはまぁ、期待値が異様に低かったことの裏返しとも言えますが、J-POPとかEDMとか、昔のゲームミュージックを聴く分には十分な音質だと思います。

また、この手のスピーカーって、日本の住環境を考慮しない、やたらとブーミーな音を鳴らす製品があったりしますが、低音は量感がありつつも近所迷惑にはならないレベルなので、マンション住まいの私でも安心して使用できそうです。

こんな感じで割と気に入ったので、中古で2個目も買っちゃったわけですが(爆)。

2個目...やっちまったか...
2個目…やっちまったか…

微妙だった点

対応するサービスが少ない

音楽配信サービスの一番人気はおそらくSpotifyだと思うのですが、AppleMusicのライバルと思われるサービスには一切対応しておりません。YouTube Musicしかり、Amazon Musicしかり。

iPhoneで再生中のものをAirPlayで飛ばす、という使い方はできますが、結局それはスマートスピーカーではなく、ただのBluetoothスピーカーですよね。

また、音楽配信サービス以外の対応アプリケーションもGoogle(Googleアシスタント)やAmazon(アレクサ)に比べると極端に少ないです。

「ねぇGoogle、ラジオ流して」みたいな命令は聞いてはくれません。Googleアシスタントでradiko使えるの地味に便利だったんだけどなぁ。

対応する機器が少ない

元々、Appleのスマートホーム(HomeKit/Siri)がマイナーだったことに加え、Matterの規格が広く普及していないことから、HomePodで制御できる機器は少ないです。

HomePodには温度計・湿度計が内蔵されているので、Matter対応機器が増えれば、「室温が何度以下になったら暖房を入れる」というような制御ができるようになると思います。

こういった環境が整うまでには、まだしばらく時間がかかりそうです。

また、HomePod自体に入力端子も無いため、外部機器と直接接続するような拡張性もありません。音声入力端子が1系統でもあれば、ゲーム機のスピーカーにでも使いたかったんですけどね。

まぁ代わりと言ってはなんですが、eARCに対応したテレビとAppleTV 4K(第2世代以降)を組み合わせれば、TVの音声をHomePodから出力することができるみたいです。

うちのTV、eARCに対応してないので試せないのが残念。

高い

新品で購入すると44,800円、ステレオにするなら89,600円の投資が必要です。

はっきり言って9万円払えるのであれば、HomePodよりも音のいいアンプ内蔵ののスピーカーはたくさんあります。

HomePodをスピーカーとして購入したいとお考えの皆さまには、一旦冷静になることをお勧めします(笑)。

今回のオススメ度

今回紹介した「Apple HomePod(第2世代)」のオススメ度は★★★☆☆(星三つ)です。Apple大好き星人の私でさえ、手放しではオススメできないレベル。

とは言え、音質はまずまずですし、Apple製品の連携はスムーズ(当然)ですので、環境音的に音楽を流したい人には良い製品と思います(つまりオーディオマニアにはオススメしない)。

また、こういうニッチな製品については急に見切りをつけがちなAppleですので、マニアの方は入手困難になる前にゲットしておくのが吉だと思います(笑)。

ではまた。