「MiSTer FPGA」のMSXコア導入手順【2023年版】

なぜかMSX3です。

皆さんこんにちは。タッチタイピング(ブラインドタッチ)はMSXで身に付けたシオナイト(@sheonite)です。

私は普段レトロゲームは、HDMI出力の高画質&VGA出力の低遅延で楽しめる「MiSTer FPGA」を使って遊んでいるのですが、MSXコアだけはちょっとセットアップにクセがあって、導入できずにいました。

今回、ようやくMSXコアを起動することができましたので、自分の備忘録として記事化しておこうと思います。

セットアップ手順

MiSTerのMSXコアは他のコアと違い、ROMイメージやBIOSファイルをコピーするだけでは起動しません。

VHD(仮想ハードディスク)を作ってそこにシステムファイルをインストールするという、かなり手間のかかる作業が必要になります。

ここではその全手順を紹介します。

仮想ハードディスクを作成する

Windowsのコントロールパネル「ハードディスク パーティションの作成とフォーマット」を起動します。

「ハードディスク パーティションの作成とフォーマット」を起動。Windowsで検索するとすぐに出てきます。
「ハードディスク パーティションの作成とフォーマット」を起動。Windowsで検索するとすぐに出てきます。

それでは図の順番に作業を進めていきましょう。

「操作(A)」タブの「VHDの作成」を選択。
「操作(A)」タブの「VHDの作成」を選択。
仮想HDを作る場所を選択します。「参照」をクリック。
仮想HDを作る場所を選択します。「参照」をクリック。
とりあえずダウンロードフォルダに作成します。ファイル名は適当に。今回はわかりやすく「boot.vhd」にしておきましょう。
とりあえずダウンロードフォルダに作成します。ファイル名は適当に。今回はわかりやすく「boot.vhd」にしておきましょう。
保存場所を決めたら、「仮想ハードディスクのサイズ」を任意の容量に(私は100MBにしました)、フォーマットを「VHD」、種類を「容量固定」に設定し、「OK」を押します。
保存場所を決めたら、「仮想ハードディスクのサイズ」を任意の容量に(私は100MBにしました)、フォーマットを「VHD」、種類を「容量固定」に設定し、「OK」を押します。
すると「ディスク管理」の下の方に、作成した容量の不明なディスクが表示されます。
すると「ディスク管理」の下の方に、作成した容量の不明なディスクが表示されます。
不明なディスクを右クリックして「ディスクの初期化」を選択。
不明なディスクを右クリックして「ディスクの初期化」を選択。
次の画面では「MBR(マスターブートレコード)」を選択して「OK」。
次の画面では「MBR(マスターブートレコード)」を選択して「OK」。
すると、先ほど不明なディスクだったところが「ベーシック 99MB オンライン」に変わります。右の「99MB 未割り当て」を右クリックして「新しいシンプルボリューム」を選択。
すると、先ほど不明なディスクだったところが「ベーシック 99MB オンライン」に変わります。右の「99MB 未割り当て」を右クリックして「新しいシンプルボリューム」を選択。
「新しいシンプル ボリューム ウィザード」が開始されますので「次へ」をクリック。
「新しいシンプル ボリューム ウィザード」が開始されますので「次へ」をクリック。
「ボリューム サイズの指定」画面になりますが、ここはそのまま「次へ」を選択。
「ボリューム サイズの指定」画面になりますが、ここはそのまま「次へ」を選択。
「ドライブ文字またはパスの割り当て」画面になりますが、ここもそのまま「次へ」で良いです。
「ドライブ文字またはパスの割り当て」画面になりますが、ここもそのまま「次へ」で良いです。
次の「パーティションのフォーマット」では、ファイルシステムを「FAT」、アロケーション ユニット サイズを「規定値」、ボリュームラベルは任意(私は「MiSTer」にしました)、クイックフォーマットを選択して「次へ」。
次の「パーティションのフォーマット」では、ファイルシステムを「FAT」、アロケーション ユニット サイズを「規定値」、ボリュームラベルは任意(私は「MiSTer」にしました)、クイックフォーマットを選択して「次へ」。
最終確認画面。ここもそのまま「完了」を選択。
最終確認画面。ここもそのまま「完了」を選択。
作業が完了すると作成したVHDがPCにマウントされます。
作業が完了すると作成したVHDがPCにマウントされます。

システムファイルをインストールする

作成したVHDにMSXコア用のシステムファイルをインストールしていきます。

必要なファイルは全て「GitHub」で入手できますのでご安心ください。

WebブラウザでGitHubのMiSTer-develに行きましょう。

GitHubのMiSTer-develにあるWikiのリンク(位置は画像のとおり)をクリックします。
GitHubのMiSTer-develにあるWikiのリンク(位置は画像のとおり)をクリックします。
右側に「List of MiSTer cores」というリンクがありますので、そこをクリック。
右側に「List of MiSTer cores」というリンクがありますので、そこをクリック。
コアのリストが表示されますので、「MSX」を探してクリック。
コアのリストが表示されますので、「MSX」を探してクリック。
次の画面で「Utils」をクリック。
次の画面で「Utils」をクリック。
「sdcreate.zip」というリンクをクリック。
「sdcreate.zip」というリンクをクリック。
右側にダウンロードボタンがあるので、そこをクリックしてファイルをダウンロードしてください。
右側にダウンロードボタンがあるので、そこをクリックしてファイルをダウンロードしてください。
「sdcreate.zip」というファイルがダウンロードされますので、右クリックで「すべて展開」。
「sdcreate.zip」というファイルがダウンロードされますので、右クリックで「すべて展開」。
展開先はそのままダウンロードでも構わないでしょう。「展開」を選択。
展開先はそのままダウンロードでも構わないでしょう。「展開」を選択。
解凍されたファイルの中にある「sdcreate.cmd」をダブルクリックで起動。
解凍されたファイルの中にある「sdcreate.cmd」をダブルクリックで起動。
セキュリティ設定によっては「WindowsによってPCが保護されました」という画面がでるかもしれませんが、気にせず「詳細情報」をクリック。
セキュリティ設定によっては「WindowsによってPCが保護されました」という画面がでるかもしれませんが、気にせず「詳細情報」をクリック。
そしてそのまま「実行」を選択(セキュリティ意識薄)。
そしてそのまま「実行」を選択(セキュリティ意識薄)。
急に青いコマンドライン画面が出てビビります。
急に青いコマンドライン画面が出てビビります。
「Enter the target drive letter:」には、先ほど作成してマウントされているVHDのドライブ番号(記号?)を入力します。私の環境では「F:」ですね。
「Enter the target drive letter:」には、先ほど作成してマウントされているVHDのドライブ番号(記号?)を入力します。私の環境では「F:」ですね。
リターンキーを押すと間髪入れず「Enter a label name (optional):」と表示されます。
リターンキーを押すと間髪入れず「Enter a label name (optional):」と表示されます。
とりあえず「MSX」と入れておきますか。そしてリターン。
とりあえず「MSX」と入れておきますか。そしてリターン。
「Press any key to continue...」と表示されますので、素直に従って何か押しましょう。
「Press any key to continue…」と表示されますので、素直に従って何か押しましょう。
ここでこんなダイアログが表示されるかもしれません。「はい」で次へ(ここだけスクリーンショットが撮れませんでした)。
ここでこんなダイアログが表示されるかもしれません。「はい」で次へ(ここだけスクリーンショットが撮れませんでした)。
一瞬、黒いコマンドラインの画面が出たあと「Done!」の表示が。これで完了。
一瞬、黒いコマンドラインの画面が出たあと「Done!」の表示が。これで完了。
空っぽだったVHDドライブにいろんなファイルが保存されましたね。
空っぽだったVHDドライブにいろんなファイルが保存されましたね。
ゲームはこのタイミングで保存しておきましょう。わかりやすく「ROM」みたいなフォルダを作って、その中にROMイメージを保存します。
ゲームはこのタイミングで保存しておきましょう。わかりやすく「ROM」みたいなフォルダを作って、その中にROMイメージを保存します。
作業が一通り終わったらVHDドライブをアンマウントします。右クリックして「取り出し」しておきましょう。
作業が一通り終わったらVHDドライブをアンマウントします。右クリックして「取り出し」しておきましょう。

MiSTerにインストールする(起動)

先程作成したMSXのVHDをMiSTerのSDカードにインストールします。

完成したVHD。私の手順ではダウンロードフォルダに作成されました。
完成したVHD。私の手順ではダウンロードフォルダに作成されました。
VHDファイルを、MiSTerのSDカード内にある「MSX」フォルダに保存します。私はFTPを使って保存していますが、SDカードリーダーを使っても問題ありません。
VHDファイルを、MiSTerのSDカード内にある「MSX」フォルダに保存します。私はFTPを使って保存していますが、SDカードリーダーを使っても問題ありません。
それではMiSTerのMSXコアを起動しましょう。「Computer」を選択します。
それではMiSTerのMSXコアを起動しましょう。「Computer」を選択します。
次に「MSX」を選択します。
次に「MSX」を選択します。

ここから先は入力操作にキーボードが必要となります。たぶんパッドだけでは無理。

「MSX3」のスプラッシュアートの後、青い画面に「Welcome to MSX MiSTer!」と表示されたら大成功。
「MSX3」のスプラッシュアートの後、青い画面に「Welcome to MSX MiSTer!」と表示されたら大成功。
このコマンドラインにビビらず、キーボードから「mm」と入力し、リターンキーを押します。
このコマンドラインにビビらず、キーボードから「mm」と入力し、リターンキーを押します。
するとファイルマネージャーが起動します。
するとファイルマネージャーが起動します。
ゲームで遊ぶには先ほど作成した「ROM」フォルダを選択。
ゲームで遊ぶには先ほど作成した「ROM」フォルダを選択。
起動したいゲームのROMイメージを選択します。
起動したいゲームのROMイメージを選択します。
ROMの読み込みが開始されて...
ROMの読み込みが開始されて…
無事に起動しました!
無事に起動しました!
SCC音源も実機同様、綺麗に鳴ります。やったぜ!
SCC音源も実機同様、綺麗に鳴ります。やったぜ!

MSXコアの起動手順は以上です。お疲れさまでした。

ゲームを起動するまでの動画

MiSTer FPGAからMSXコアを起動⇒「METAL GEAR 2 SOLID SNAKE」のオープニングまでの動画です。

MSXにとっては重たいゲームですが、MiSTerのMSXコアにはCPUのクロックを上げるオプションがあります。

もはや実機以上ですね。

あとがき

ということでMiSTer FPGAのMSXコア導入手順でした。

いや~苦労しました。この記事が困っている方のお役に立てれば幸いです。

ではまた。

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