東京2020オリンピックの開会式で流れた「グラディウス(Nemesis)」の曲名はそれじゃないだろ問題
皆さんこんにちは。ゲームミュージックが主食のシオナイト(@sheonite)です。
東京オリンピックの選手団入場曲、凄かったですね。ドラクエの「序曲:ロトのテーマ」のイントロが聴こえてきた時には鳥肌どころか、感動で涙が溢れちゃいましたよ。
さて、日本中のゲーオタが歓喜する中、タイミングを見計らったかのようにセットリストが公表されたわけですが、これを見て疑問を持った国民が5,000万人くらいいたと私は推測しています。
グラディウスの曲名『01 ACT I-1』って、なんじゃそれ?と。
原曲は「グラディウスII」です
「01 ACT I-1」という曲名から、「あ〜グラディウスIの空中戦(Beginning Of The History)かステージ1(Challenger 1985)だろうな」って思ってた方も多いと思います。
でも実際に流れてきたのは、アーケード版「グラディウスII」の「TITLE DEMO」と「EQUIPMENT」。つまり、タイトル画面と装備選択画面の曲でした。いや、そうくるか?
もちろん、「グラディウスII」は名曲ぞろいでファンも多いし、作曲者の古川もとあきさんも喜んでおられたので全く問題はないんですよ、曲自体は。
東京オリンピックの開会式の入場曲にグラディウスⅡの曲が流れたよ!
びっくり!
私の作曲した曲じゃないかー🎵
感動と驚き😄🎵😄#東京2020#古川もとあき— 古川もとあき@スチームパイロッツ制作中 (@MOTOAKIFURUKAWA) July 23, 2021
でもなんで「01 ACT I-1」って曲名になるわけ?
実はアレンジアルバムの曲名だった
気になって色々調べた方もいらっしゃると思います。実はこれ、1993年にキングレコードから発売されたオーケストラ・アレンジアルバム『GRADIUS in CLASSIC I』の曲名なんですよね。
このアルバムの収録曲は、
1.ACT I-1
2.ACT I-2
3.ACT I-3
4.ACT II-1
5.ACT II-2
6.ACT II-3
7.ACT III-1
8.ACT III-2
9.ACT III-3
となっており、この1トラック目の収録曲が「ACT I-1」。つまり、曲名「ACT I-1」にトラックナンバーの「01」を足したのが、今回公表されたセットリストの曲名「01 ACT I-1」というわけです。
このアルバムの1トラック目、ちゃんと「TITLE DEMO」から始まって「EQUIPMENT」に繋がる曲なんですよね。というより、この収録曲自体がオリンピックで流れたものとほぼ同じ。演奏も同じなんじゃないかと思えるくらい。(アルバムの方はロンドン・フィルの演奏です)
クラシックアレンジであることや曲の構成などを考えると、例の曲名の元ネタはこの『GRADIUS in CLASSIC I』で間違いなさそうですね。
あとがき
ということで、以上、東京2020オリンピックの開会式で流れた「グラディウス(Nemesis)」の曲名はそれじゃないだろ問題でした。
そういえば開会式では任天堂のゲームミュージックは1曲も流れませんでしたね。「閉会式に取ってあるんじゃないか」とか、「JASRAC管理曲しか使えなかったんじゃないか」などの憶測が飛び交っていましたが、少なくともJASRACの件は関係ないと思われます。グラディウスはJASRAC管理曲じゃないみたいだし。
任天堂さまが許さなかった、ということでしょうかねぇ。「スマブラスペシャル」のキャラセレクト画面の曲が聴きたかったんだけどなぁ。
ではまた。
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